藤田祐幸へのインタビュー記事

藤田祐幸へのインタビュー記事「日本の原子力発電って大丈夫なのか?」『月刊チャージャー4月号』より

岸信介は、原子力開発が自動的に核武装する力を保持することになると自伝の中で明記してます。佐藤栄作も外務省の内部文書で、原子力利用を推進して核武装へのポテンシャルを高めることや、エネルギー利用の真意が国民に悟られないように細心の注意を払うべきだということを主張しています。そうして生まれたのが「動燃(動力炉・核燃料開発事業団)」と「宇宙開発事業団(現在の宇宙航空研究開発機構)」です。核爆弾とロケットは一体ですからね。非核三原則は、原子力をエネルギー利用することを正当化するための大いなる建前とも言える。高速増殖炉六ヶ所村の再処理工場など、プルトニウム利用に日本が積極的なのも、現在の核兵器プルトニウムが不可欠だからとも言えるでしょう。

1970年代に日本の政府が秘密裏に核武装を検討していた、という記事が10年ほど前に出たことがあった。内容はあまり覚えていないが、核実験場に適切な場所がないこと、国際的に孤立する可能性などを考慮して、核の保有はしない方向へと結論が出されたようだった。ただ、この記事にあるような核武装への潜在力の確保の検討もされていたようだ。